「to you」2025年6月号
令和7(2025)年5月25日(日)発行
令和7(2025)年5月25日(日)発行
前回「第45回広島市新人演奏会」のようす(優秀演奏者)
「ケンジ、ナンキチ、タミキ」
秋風亭てい朝
古今亭菊丸
令和6年度公演の様子
『ファルファン 路地裏からの栄光』 ©2020 Lfante Films. Todos los derechos reservados.
広島原爆から1年 (1946年8月5日、共同通信撮影)
©2025『リライト』製作委員会
イラスト/田中聡
おんぷらんと(のら:左、かん:右)さん
パフォーマンスユニット
“のら”と“かん”の2人からなるパフォーマンスユニット。広島を拠点に活動し、全国のファミリー層から高い支持を得ている。SNSフォロワー15 万人超。大道芸フェスティバルをはじめとした屋内外のイベント、舞台、学校、ホテルなど年間を通してさまざまなステージに立つ。「こびとのサーカス」や回遊パフォーマンスが評価され、TVや雑誌、ラジオや新聞などマスメディアでの登場も多数。2019 年より毎年プロデュース公演を開催し、反響は年々大きくなっている。5年前から毎月「THE OUTLET HIROSHIMA」で週2 回出演中。出演スケジュールはInstagram、ホームページで随時告知。
広島を拠点に活動する“おんぷらんと”。こびとに扮して繰り広げるパフォーマンスは、大人にも子どもにも大人気です。創作で大切にしていることを伺いました。
■世界観を大切にした舞台
僕たちはそれぞれ、大学時代に広島と名古屋でパフォーマンスを始めました。“のら”はサークルでジャグリングを、“かん”はイベントでマジックを披露していました。卒業後も活動を続ける中で共通の知人を介して出会い、コンビを結成しました。2人で活動を始めて9年目です。現在は専属の美術・衣装担当も含め3人で“おんぷらんと”のパフォーマンスを作っています。
僕たちが大切にしたいのは、お客さんに日常とは違う世界に浸ってもらう没入感です。特に「こびとのサーカス」では、動きやストーリーだけではなく衣装、音楽、美術全ての細部にこだわり、絵本の中に紛れ込んだような世界観を楽しんでもらいます。練習の時から実際の衣装や小道具を使い、パフォーマンスの完成度を高めます。衣装や音楽に触発されて動きや展開を変えることも日常茶飯事で、いかにお客さんに楽しんでもらうか、演出もパフォーマンスもお互いに刺激しあいながら本番まで微調整を繰り返します。
■僕たちだからこそできる芸を
2人組のパフォーマーというと男女や体格差のある組み合わせが多いのですが、僕たちは双子ですかと尋ねられるくらい背格好が似ています。そこも強みとして、僕たち2人だからこそできる芸にこだわりたいという思いも強いです。
また、僕たち自身、子どもが好きなのでイベントや幼稚園、学校でのパフォーマンスにもやり甲斐を感じています。屋外などオープンな会場では、周囲の音や風船が割れるなどのハプニングも臨機応変にパフォーマンスに取り入れ、お客さんに楽しんでもらいます。僕たちのショーはお客さんに手拍子やゲームでショーに参加してもらうスタイルです。小さな子どもが泣いても、大人が大きな声で歌ってもいいんです。ぜひ大人も心のハードルを下げて、親子で会場に遊びに来てほしいです。
多和田さち子さんのおすすめの一冊『日本名詩選』1・2・3
編・著:西原大輔
定価:1,600円+税
出版社:笠間書院
作品を楽しむ知識と愛情を教えてくれる3冊
朗読者を目指して20 年が過ぎました。さまざまな形で「見て、聴いて」もらう朗読は、朗読者の楽しみだけでは済みません。表現することに責任が伴います。「いい朗読」のためには表現の技術はもちろん、言語の知識や作品分析力も必要です。でも技術や知識が全てではない。作品への興味と愛情こそが原動力でしょう。
おすすめの本は「作品への知識と愛情」を教えられた3 冊。著者の西原さんは研究者であり、詩人でもあります。この3冊ではさまざまな意味で「愛する」詩を取り上げて、丹念に調べた資料をもとに掘り下げ、解説し、ややシニカルな鑑賞も加えています。細かく力強い筆致には詩への生半可な評価を覆す力さえもあります。
この本から「知識と愛情」を学んで朗読する詩は格別かもしれません。作品に溺れすぎずに読む大切さを得るはず。朗読者だけでなく、文学を知って世界を広げたい人にもおすすめです。たまにはアカデミックな本もいいものです。
朗読者。Reading Notte代表。6/21(土)、22(日)コジマホールディングス西区民文化センター『朗読夜会第十夜』で「ケンジ、ナンキチ、タミキ」を読む。
詳細はこちら
東区 西山貝塚
東区の牛田山は多くの人が山登りを楽しんでいる場所ですが、実は古代の人々が生活していた痕跡が今でも残っていることをご存知でしょうか。今回は牛田山に残る西山貝塚をご案内します。 |
![]() もぐりん |
西山貝塚はおよそ1,800年前の弥生時代後期の遺跡です。牛田山(通称:西山)山頂(標高261m)から東側に少し降りたところにあり、そばには看板もたっています。ここから、カキやハマグリなどの貝殻だけでなく、動物の骨や土器、石器、鉄、青銅の金属器などさまざまなものが出土しており、その近くには竪穴住居の跡もありました。現在も、地面に当時の貝殻が散らばっています。
貝塚とは、食べかすである貝殻はもちろん、その他日常生活で不用となったものを捨てたゴミ捨て場のことです。ここから、昔の人が食べていたものや使っていた道具などが分かるので、私たちにとって当時の暮らしのようすを伝えてくれるタイムカプセルのようなものなのです。
ところで、西山貝塚は、標高200 m以上の山の上に位置しています。近くに耕作できる平地がなく生活に適さないように思えるこの場所に、なぜ遺跡が残されたのでしょうか。
西山貝塚で人々が暮らしていた弥生時代後期、当時の日本のようすを伝える中国の歴史書『後漢書』東夷伝には、西日本を中心に各地で「倭国大乱」と呼ばれる戦争があったことが記されています。また、金属製や骨製の矢じりや、盾の飾りと考えられる巴ともえ形がた銅どう器き なども出土していることから、ここは軍事に関わる場所だったのではないかと考えられています。人々は、見晴らしのよいこの場所で周りを見張りながら、敵から身を守って生活していたのかもしれません。
牛田山はハイキング初心者の方でも気軽に登れて、山頂からは広島市中心部と瀬戸内海が一望できる眺めのよい場所です。運動にもなり歴史にもふれられる一石二鳥のスポットですので、ぜひ訪れてみてください。(なお、貝殻は文化財ですので、持ち帰らずその場で観察してくださいね。)
もぐりんと歴史探検は3カ月に1回掲載します。
広島オルフェオン=男声合唱団=
崇徳高等学校グリークラブOBで構成された、県内では数少ない男声合唱団の1つです。現在20代〜70代の約30名が所属。1973年の創立以来「継続は力なり」をモットーに、平和都市広島で活動する合唱団として合唱を通じて平和の大切さを歌い継ぐことを大切にしています。
◆崇徳高等学校グリークラブOB合唱団広島オルフェオン第37回定期演奏会
「平和」をテーマにした曲や懐かしの昭和歌謡曲など盛りだくさんなステージです。
指揮 : 森﨑 皓、伊藤晋平
ピアノ : 森木和美、柳田信策
時/6 月15 日(日)14:00~
会/安芸区民文化センター大ホール
料/800 円
問/柴田 TEL.080-6334-4431
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●サルバドール・ダリ ―天才の秘密―
県立美術館で開催中のダリ展に出かけた。ドロドロに溶けた時計でおなじみの「ヴィーナスの夢」くらいしか知識がなかったが、いろんなタイプの絵画や立体作品があり大変見応えがあった。中でも「甘美な死骸」が気に入った。4 人の芸術家がリレー形式で完成させた鉛筆画だが前者が何を描いたか知らされないため奇想天外な作品に仕上がっている。紙の折り目もついており遊びに興じている当時の様子が目に浮かぶようだった。 (佐伯区 sinceさん)
☆「 甘美な死骸」、偶然出来上がる奇妙だけどなんとなく一貫している絵と表現したらいいでしょうか。不思議な絵ばかりに感じ方もそれぞれですが、私はダリの恋人に対する想いをとても強く感じた展覧会でした。(編)
●落語で栄養補給
2月に柳家喬太郎さん、3月に春風亭一之輔さんの独演会を聴きに広島県民文化センターに行きました。私にとって落語を聴くことは心身に栄養補給している感じがします。また、落語を聴いた後は清々しい気持ちになります。来月は桂文珍さんの独演会があるので、また心身に栄養補給してきます。(安佐南区 かんちゃんさん)
☆ 笑点でおなじみの春風亭一之輔さんはもちろん面白いですが、柳家喬太郎さんの本編に入る前の“まくら”(小咄)は面白すぎですよね! おなかを抱えたまま本編に引き込まれてしまいます。桂文珍さんも楽しんできてくださいね♪(編)
●万博に行ってきました!
愛子さんもすなる万博というものに、庶民の私も行ってきました。定年後、毎日が日曜日、毎週がゴールデンウィーク(年なのでシルバーウィークか)、開幕から2週間有効の一番安い開幕券を使いました。開幕して1週間経過しても人の多さは相変わらずです。入場、食事は1時間待ちでした。並んだ待ち時間と内容の満足度は、必ずしも比例せず、バーチャル映像を駆使した展示が多かったです。時間があれば!話題作りにもなりお勧めです。 (西区 パーカーさん)
☆ 感想、ありがとうございます! お得に行けてよかったですね。最新の技術を駆使したパビリオンを見てみたいという思いはあるのですが、人の多さと待ち時間に耐えられるか…。もう少し悩んでみます。(編)
「Mail Box」に投稿してくださった方には抽選でプレゼントを進呈いたします。
❶広島バルト11招待券(8 月末日まで有効)(3名様)
❷第13回新県美展(5組10名様)
❸第46回広島市新人演奏会(5組10名様)
❹横川落語会第49回古今亭菊丸独演会(1組2名様)
❺アステールプラザ神楽鑑賞会(2組4名様)
投稿は、投稿フォーム、FAX、郵送で受け付けています。詳しくは「『Mail Box』への投稿はこちら」からご確認ください。
◆締切/❸6月9日(月)必着/❶❷❹❺6月10日(火)当日消印有効
さらさらと 楓の葉つたふ村雨の やさしき音を 夫と子と聞く
縄田 妙子(第33号一般の部・短歌部門)
かたつむり ゆっくりあるき さんぽ中
川上 紗幸(第33号ジュニアの部・小学生低学年・俳句部門)
(公財)広島市文化財団 企画事業課「to you」係
TEL.082-244-0750 FAX.082-245-0246